2012年1月24日
NHK 『プロフェッショナル 仕事の流儀』2012年1月23日放送 挑まなければ、得られない (IT技術者 及川卓也)を視て
表題の番組を視て、学生の頃にさんざんやらされていた(今、役に立ってる)即興のまとめと視た感想について。
NHK 『プロフェッショナル 仕事の流儀』2012-01-23
挑まなければ、得られない (IT技術者 及川卓也)
http://www.nhk.or.jp/professional/2012/0123/index.html
※以下のタイムラインはズレている場合あり。「感想」を除き、考えは入れず見聞きを記録するのみ。
■00:00 アバンタイトル
世界を変える、に挑む
Google Japanの職場風景
社員の席
プレイルーム
無料の社員食堂
「成果が出ればシャンパンで祝うこともある」
01:28 率いるリーダー:及川卓也
チームの力を最大限に引き出し、成果をあげる。
その術をこの男は知っている。
■03:34 知られざる開発の現場
朝9:30 及川卓也の出社風景
職場に長期取材のカメラが入るのは初めて。
及川は40人以上のエンジニアを率いるリーダー
新ソフトの開発の責任者
04:50 午前10:30過ぎ エンジニアが出社し始める
有名エンジニアの紹介
07:07 仕事をする上で常に掲げる志がある:世界を、変えよう
クラウドコンピューティングの技術を推し進める仕事
及川のチーム:OSやブラウザの開発で高い評価を得ている
及川「みんな世界を変えようと思っているんですね。世界を変えるってことは、結局同じ事。志を高く持つ、今までの仕組みを変える。仕組みを変えることによって、新しい価値観を社会や人々に提供することになるから、きちっと目的を明確にし、私が今言った 志を高くするっていうこと、これがすなわち世界を変えていくことになると思う」
及川の真骨頂:チームの力を最大限に引き出す姿勢
携帯向けソフトの打合せ:
及川の物腰は柔らかい:意見が出るように話を聞く側に回る
個性派揃いのメンバーとの議論の場で心がけること:"当たり前"を、否定せよ
議論がおとなしくなると疑問を投げかける:みんなが当たり前を思っていることに疑問を投げかけ刺激を与える。議論を遠回りさせ、アイデアを絞りださせる。
及川「最終的には常識的なことに決まる場合が多い。だったら初めから経験者が一言言えば良いというのがあるが、でも遠回りしてもいろんな議論をすることが大事だったり、もしくは100に1個か10に1個か分からないが、当たり前に決まらない可能性というのもたくさんあって、それがグーグルらしいものに結びついたり…」
浮かび上がったアイデアはメンバがさらに議論を重ねる
部下へのインタビュー「とっつきやすい風貌の中から決断を生み出してくれる信頼感がある」
■12:35 グーグルの紹介
■14:55 チーム率いるリーダーの流儀
開発リーダーとしての姿勢を常に問われる
大きな問題が発生:開発中の文字入力ソフト(IME)を異なる端末で使った時でも使い勝手が変わらなくしたい。が、問題が起きた。
及川:チーム全体で解決策を探るように指示した。
状況の深刻さが浮き彫りに。
及川:挙がった問題点をすべて書き上げさせる
部下たちの案:ユーザに一手間かけさせ解決する案。これがベストだと主張。
及川の顔からいつもの笑顔が消えた。「作り手のロジック以外のなにものでもない」ユーザの手間を増やさない解決策でないとダメだ
及川「本当はどういう姿にしたいかということを考えるべき。『使ってみて』としたときに『え?』と思われないものにしたい」
掲げた理想は、絶対に下げない。
部下にやり直しを指示。
■19:45 人生を変えた 上司の教え
仕事との向き合い方は一人の上司から学んだ
及川の生い立ち
「自分が一番」と思っていた。頭角を現したが周囲としばしばぶつかるようになった。
かわいがってくれる数少ない当時の上司が、周囲とのつきあい方などを親身にアドバイスしてくれた。
父を亡くしたあとは、父親がわり。
上司「人の心の痛みが分からなければ、人の上には立てない」
上司の期待にはなかなか応えられなかった。
MSとの共同開発でチームリーダーに選ばれた。
周りのメンバーに配慮する余裕がなかった。「自分がやったほうが早い」とメンバの仕事も自分でやろうとした。
「開発にチームなんて必要ない」
10カ月後、プロジェクトをやり遂げて帰国。
その頃、会社の業績が悪化。魅力的な人材も仕事も会社から消えていく。
会社に残ったものの技術関係の執筆が増えた。最後の数年はもやもやしていた。逃げていた。諦めていた。
31歳の時に転機。展示会で目にしたOSに再びエンジニアの血が騒いだ。その日のうちに転職を決意した。
転職後、3つのプロジェクトのリーダーを任された。「自分にやっていけるだろうか」
蘇った言葉「人の心の痛みが分からなければ、人の上には立てない」
手探りの努力が始まった。
会議では自分の意見を押し通したいのを抑えて、相手の意見に耳を傾けるようにした。
自分でやったほうが早いと思った仕事もメンバーに任せて、助言役に徹した。
そうやっているうちに、メンバの長所や個性、メンバの効果的な組合せが見えてきた。
世界を変えるのは、チームの力
■30:00 チームは変わるか
本社に向かう及川
世界各地のリーダーを集めて今後の方針を決める会議
及川のチームは高く評価された。もっとインパクトのある開発はできないかという要求も。
帰国後、プロジェクトコードmozcのチームを集めた。
http://code.google.com/p/mozc/ Google IMEのオープンソース版
及川:mozcを日本語以外に展開しよう
グーグル:新たな開発をするときにメンバ全員の合意を得ることを重視
リーダー「広げるのには合意だが、他の言語もサポートするか否かを合意したい」
リーダーの不安:今の開発中の機能を完成させてから着手したほうが良いとメンバーから意見が出る
全員会議。及川:まず中国語をサポートしたい。
多言語化に慎重な意見が出た。「すでに ibus-m17n があるので、自分らに何ができるか分からない」
結論は先延ばしになった。
及川は一つの危機感を持った:プロジェクト全体が何かを成し遂げるときに必要な突き抜ける勢いにかけると感じていた
今の機能はインパクトはいまひとつ。多言語化はインパクト大
及川「ほんとに岐路に立つ様な決断をしなきゃいけなくて、それをするときに全員がハッピーにはならないかもしれないし、何かをやめたり、何かを大きく変えるとかっていうときには、痛みを伴うことがある。痛みはみんなイヤ。そういうのを誰か憎まれてもいいですし、もしくは決断しなきゃいけないってことはあると思うんですけれど、そういうのをやるのは私の役目」
"変える痛み"から、逃げない
■39:01 息詰まる真剣勝負
及川「どちらかというと、守りに入って保守的なほうにいっちゃう可能性があると思う。僕は個人としてはアグレッシブなほうにいってほしいと思う」
リーダーと議論を重ねることにした。
3日後、さらに話しあう。
リーダーがこだわっていたのは作業の効率:中国語に挑むより今進めている開発を進めるべき
リーダー「少なくとも今やっているものが終わるまでは、終わらせたほうが良いと思う」
翌週の全体ミーティングで結論を出すことになった。
リスクをとって新たな一歩を踏み出すのは確かに怖い。
同じリスクなら"世界を変える"リスクを取れ
■41:46 チームは変わるか
及川「すべてのことにリスクはあると思う。同じ事を続けてもリスクはある。同じリスクならば自分がやりたいほうのリスクをとって、変わることであったり、大きな得るもの、世界を変えるってことであるとか、何かそういった未来だとか、夢だとかっていうものに向かってリスクを取っていくほうが、どうせ同じリスクは嫌でも周りに転がっていて自分のところに降り掛かってくるわけですから、積極的にリスクを取っていって、自分が挑戦したいものを挑戦していくってほうがいいかなと」
結論を出す日が来た。
及川が切り出した。
リーダーが話しだした「日本語以外に使える道があるだろうと」
メンバーから質問「ほかのソフトとガチンコで勝負するような気がするんですが、それはどうなんですか?」
及川「勝負を避けるのは難しいです。それは確かにあると思います」メンバーの質問に丁寧に答える。
すべての質問に答えたあと、及川が改めて問うた。
反対の声は出なかった。
メンバーから前向きな意見「面白そうなのは中国語」
■46:30 プロフェッショナルとは、
及川「新しい世界を切り開くのは一人では難しいと思うんです。私にとってのプロフェッショナルというのは、人をいかに惹きつけるか、そのための努力を続けていく人だと思います」
■■感想
議論してるところを詳しくやってないので、なんともですが、
上司が「オレの思うとおりに進めないと作業やらせないぞ」とリーダーに圧力かけているようにしか見えなかった。
それで人の痛みって…と。
「話を最後まで聞いて」とツッコまれている場面がありましたが、"人の話を聴く"ことを努力している風に感じられた。
"自分でやったほうが早い"ってのはまだ残っているのかなと。
お二人とも存じあげないのですが、同じようなタイプの人なのかなと思ったり。
https://plus.google.com/u/0/106357774291225510689/posts に解説(?)、裏話的なことがありますので、本編を合わせてみると何か見えるかも。
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿